グーグルの戦略、ヤフーの戦略

最近ヤフーの話になるといつもグーグルとの比較になってしまうような気がする。たぶん世間でのイメージとして、両方とも「インターネット企業」であり、お互い検索やマップなど競合しているサービスを多数出しているためでしょう。

昨今のヤフーの負け具合(日本は大丈夫なようですが)を見ているとここら辺に原因があるのではないかと思う。ヤフーは検索やマップなど、グーグルの得意分野からシェアを奪おうと必死になっているように感じる。

しかし、ヤフーはもともとディレクトリサービスから発展した会社であって、グーグルは検索から発展した会社である。ディレクトリは人力なのに対して、検索はコンピュータ任せである。これはどちらがいいという話ではなく、お互い得意不得意があるということである。ヤフーは人力に頼るものが得意、グーグルはコンピュータに頼るものが得意。検索は完全にコンピュータ任せのサービスであるのに、そこからシェアを奪おうというのは土台無理な話ではないかと思う。

一応断っておくと、ここでの人力とは別に社員だけではなく、使っている人全員ということである。使っている人たち自身がサービスを作り上げていく感じである。実際ヤフーで人気のオークションなんかもそのひとつでしょう。

その点で言うと先日のiTunesとの提携は正解ではないでしょうか。提携とは人力で手に入れたサービスである。個人的にはヤフーが今後伸びて行くためには、もう一度初心に返って、人の手を使って良いものを作ることを考えるのがいいのではないでしょうか?