楽天テクノロジーカンファレンス
先日、 【楽天】テクノロジーカンファレンス2007 に行ってきました。
1社開催なので、どんなもんかなと思ったのですが、かなり大盛況。特に日本のウェブ企業で、こういうテクノロジーカンファレンス的なものを大々的にやっていたところはないので、非常に面白い試みだな、と思います。まあ、多少宣伝くさいのと、初回のゴタゴタ感はあったものの、それはご愛敬。
とりあえず、簡単に内容要約と所感。
サン・末次氏
- The Network is The Computer
- サーバのコスト < 電力コスト になっている
- データセンターのグリーン化が必要
- ネットワーク帯域幅の増加 > ムーアの法則
- ネットワーク側でのビジネスが必要
ネットワークという側面からみた、ウェブについての解説です。ネットワークの性能はムーアの法則(半導体の性能は18か月で2倍)よりさらに凄い勢いで成長している。そのため、このネットワークを利用したビジネスが必要である。楽天はその一つ、というお話。
まつもと氏
- なぜ楽天に来たのか?
- 楽天とRubyは相性が良い (日本初の技術志向)
- 補完関係にある (生産性・ノウハウ <--> お金・スケール)
- R
- スケーラブルストレージ Roma の紹介
- マルチタスクハンドリング Fairy の紹介
なぜMatz氏が楽天に来たのかと、楽天で何やってるの?というお話。Rubyでよく言われる「スケーラビリティがないんじゃないの?」という部分について、楽天ならそれを実地で確かめることができるため、とのこと。そのため、研究もそういう部分を中心にやられているようです。
楽天・森氏
- 楽天の技術はほとんど内製です
- 研究の本質は、何の役に立つのか
- これからは「リアリティ」が重要なテーマ
楽天でどんなことに注目して研究しているのか、というお話。おもにコミュニケーション部分に注目して、それがこれからどのように変わっていくか、その時にどんな技術が必要になるか、ということ。
パネルディスカッション
三木谷氏、Matz氏、ギャレット氏(Adobe日本社長)による、「これからどんな技術者が求められるか」というテーマでのパネルディスカッション。
- 三木谷氏
- 経営者の視点から
- 付加価値が重要
- 世の中に感謝されることこそがやりがい
- まつもと氏
- 技術者の視点から
- 基礎体力(変わらない技術の習得)と想像力が重要
- 生産性を上げ、歯車ではなく主体的にやる
- 自分の技術を磨くことがやりがい
- 自分ではここまでしかできない、という心理的障害を越えろ
- ギャレット氏
- グローバルの観点から
- デザイナーとディベロッパーはお互いが近づいていく
- チャレンジと機会
- コストを下げることではなく、生産性で勝負しろ
- 日本から世界を変えるものを生み出しましょう
三者三様のようで、皆さん機会の考え方でやはり共通しているよう。個人的にはギャレット氏の話が新鮮で面白かった。
Page Not Found - CNET Japan一応参考までに。