ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く! - 梅田望夫

梅田望夫氏が若い人たちに向けたメッセージを、自分自身が影響を受けた言葉を借りることによって、発信しているという本。シリコンバレー名言集、梅田望夫編、という感じの内容。どの言葉もこの時代の第一線で活躍している人の言葉で、かなり深い響くお言葉です。梅田さんの引用のさらに引用という形ですが、個人的に響いた言葉を紹介。


ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!


ウェブ時代 5つの定理 この言葉が未来を切り開く!
梅田望夫 (著)
¥ 1,365 (税込)


深い情熱に突き動かされる

それが進むべき道だ。 - シリコンバレーの街の人々 - p50

本当にやりたいことがあったら、仮に周りの人がなんと言おうとそれをやる。本当に情熱をもったことをがむしゃらにやる。そして周りの人もそれを認めている。そういうシリコンバレーの精神を一言で表現した言葉です。

日本でも最近はウェブ業界を中心として、だんだんとこの精神が広まっているように思いますが、それでもまだ周りと同じことをやることをよしとする部分が大部分です。このあたりは、今の若い人が中心となってどんどん変えていかないとな、と思う部分ですね。

失敗してもあきらめない精神

(中略)失敗こそがこの地を刺激し、新しくする。失敗こそがイノベーションの土台だ。(中略) - ポール・サフォー - p238

科学者で自分の成功の陰には、その何百倍もの失敗があるんだ、ということをいう人はよくいます。このことをシリコンバレーの人たちは身をもって知っていて、だからこそこういう発言も出てくるのでしょう。本当のブレイクスルーを起こす人は、運よくそれを見つけるのではなく、多くの失敗の上にそれを見つけるのです。

日本でもよく「一度失敗したくらいであきらめるな」よく言われます。しかし、その中のどれくらいの人が本心でそう思っているのでしょう。現在の日本を見てみると、失敗した人から淘汰されるような社会構造になっているように思えてなりません。本当にすべきは、あきらめた人を淘汰することであって、失敗する人を淘汰することではありません。日本
でも本心で「失敗こそがイノベーションの土台」だと言えるようにしたいですね。

自分のために時間を使う

君たちの時間は限られている。その時間を、ほかの誰かの人生を生きることで無駄遣いしてはいけない。 (中略) - スティーブ・ジョブズ - p256







スティーブ・ジョブズの有名な講演の一説なので聞いた人も多いと思います。誰かの言いなりになるのではなく、自分の人生は自分で考え、自分のために使っていきなさい、ということです。

僕自身も含めてですが、今の日本で、自分で考えて、本当に自分のために時間を使っている人というのはどのくらいいるのでしょうか。ただ無碍に言われたことをやっているだけではいけないはずです。本当に自分の人生を生きるためには、自分で考えて生きていく必要があるのです。

ちょっとしたひとことでも、とても大きな影響を受け、その後の人生が変わっていくという言葉があります。この本の言葉にはそういう言葉になりうる言葉が多々あります。この本の中の言葉に限らないのですが、自分にとっての「名言」を探してみるのもいいかなと思える本です。