[24時間365日]サーバ/インフラを支える技術

最近話題のやつ読みました。この本ははてなとKLabの中の人が、実際にシステムをどう運用しているか、について書いた本です。いかにしてサーバを安定に運用するか、いかにしてマシンの性能を引き出すか、という様な話題でいわゆる「システム運用」本のapacheの設定はあーしてこーして、というのとは一線を画した、かなり実践に寄った内容のシステム運用の本です。


[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ~スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用 (WEB+DB PRESS plusシリーズ) (WEB+DB PRESSプラスシリーズ)
[24時間365日] サーバ/インフラを支える技術 ~スケーラビリティ、ハイパフォーマンス、省力運用
安井 真伸 (著)
横川 和哉 (著)
ひろせ まさあき (著)
伊藤 直也 (著)
田中 慎司 (著)
勝見 祐己 (著)
¥ 2,919 (税込)

サーバ運営の体験記


はてなもKLabも、ウェブ業界ではかなりの会社です。その会社が自社のシステム運用のノウハウを公開してしまった、というところがまず本書のすごい点です。もともとオープンな会社ではありましたが、実践レベルで公開してくれるというのは、ほかのシステム運営に携わる人にとってはかなり貴重な知識になります。

もちろんここに書いてある内容がすべてではなく、大事なエッセンスについてはまだ隠しているのでしょう。しかし、この本には、今に至る「試行錯誤」の経験が詰められています。それも、一人の体験だけではなく、6人もの体験(さらに裏でかかわった人も入れれば、さらに多いのでしょう)もの経験が詰められています。そのため、実際に今システム運用をしている人にとっては、この本を読むことは、まさに生々しい体験をしているのに近い意味があると思います。

その他雑感


本質とは全く関係ないのですが、たくさんの著者で書いただけあって、章によって読みやすさが変わります。もちろん内容的によく知っている部分と、あまり知らない部分の差、というところもあるのですが、それ以上に著者による読みやすさの違いというのがあったような気がします。ただ、読みやすさの違い、というものはありますが、その分多くの人の経験を詰め込んでいるので、これはしょうがないことなのでしょう。