YouTube革命 テレビ業界を震撼させる「動画共有」ビジネスのゆくえ - 神田 敏晶

ちょうど「ニコニコ動画がテレビの座を奪う日は来ない--ひろゆき氏の分析 - CNET Japanなんて話題もありますが、これはビデオジャーナリストたる著者が、YouTubeがいかに今までのTVと違うかを解説し、それがいかに驚異的なことかをいくつかの具体例で語った一冊。


YouTube革命 テレビ業界を震撼させる「動画共有」ビジネスのゆくえ [ソフトバンク新書]

YouTube革命 テレビ業界を震撼させる「動画共有」ビジネスのゆくえ [ソフトバンク新書]
神田 敏晶 (著)
¥ 735 (税込)


共有することのパワー

動画共有の従来のテレビと違う面白さは、何といっても「双方向」であることでしょう。この双方向であると、何が変わるのか。その一つの例が本書で出てくる「メントス&コーク」です。有名なネタなので、見たことがある人も多いですし、自分でもできるかなと思った人も多いでしょう。(中には自分で試した人も・・・)

他にもテレビには「放送時間」というものがあり、その時間にしか見られないのですが、動画共有ならいつでも見られる、果てはどこでも見られると非常に便利であることもあります。

テレビ業界人こそ読むべき

正直、ネットに詳しい人にとってはあまり新鮮味のある本ではありません。たぶん、この著者より詳しい人も多数いることでしょう。

では、何のために書かれているのか?この本は主に今テレビ業界に携わっている人へのメッセージでしょう。「今ネットではこんなに面白いことが起こってるんだよ。今のテレビとはこういう点で違うんだよ。お宅もこれを利用しないと取り残されるよ。」という警告メッセージを、多数の実例とともに発している本ではないでしょうか。

少しでもテレビに携わる可能性がある人は、目を通しておいた方がいい本です。