「分かりやすい文章」の技術 - 藤沢 晃治
またもや「わかりやすい○○」シリーズです。せっかくなので読んでみました。正直な話、内容は前2冊とかなりかぶってます。ただ、今回はそれを「文章」という視点で解説した本になっています。
「分かりやすい文章」の技術 (ブルーバックス)
藤沢 晃治 (著)
¥ 840 (税込)
相手に意味が伝わってこその文章
文章とは、相手に何か伝えたいことがあって書くものです。特に実務で使う文章はまさしくそのためだけに存在しています。そういう文章をいかに早く、正確に伝えるかを主眼に、文章を構成する方法を解説しています。この本で出てくる「斜め読み耐性」(斜め読みされても内容がわかるという耐性)を意識するというのは確かにハッとするものがあります。
また、今回は今までより細かい「技法」が多かったのも特徴かな、と。文章の分け方や修飾語の使い方なんかは、簡単に実践できる内容になっています。
この本の問題点
この本の細かい内容自体は、かなりの部分前2冊とかぶっています。そういう意味では「この本で得られること」は少ないかな、という印象。せっかく3冊も出すのだから、それぞれお互いが「補完」するような形になってくれていたらいいのにな、と思います。
あと、本の最初に
この本が目指しているものをもっと具体的に表現すれば、「目的を達成する文書」の書き方の紹介です。 - p4
と、よりいっそう大きな目標をおっしゃっていますが、それはこの本では達成できていない気がします。相手を説得するための文章術の部分はさらっと流されてますしね。
前2冊と同じく、巻末のチェック表が役に立つ本です。